書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Stage IV Breast Cancer Combined with Phyllodes Tumor Correctly Detected at the Fourth Screening
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説明
乳腺葉状腫瘍と乳癌が同時同側乳房に合併することは稀である。これまで本邦では19例の報告があり,それらほとんどの受診動機は腫瘤の自覚であった。今回,地域MMG併用検診の触診で硬結を指摘され発見された乳腺葉状腫瘍合併Stage IV乳癌を経験した。症例は50歳代,女性。7年前の地域検診で微細石灰化あり,精密検査としてのステレオガイド下マンモトーム生検では乳腺症の診断であった。3年前と1年前の地域検診では異常は指摘されていなかった。今回の地域検診にて触診上硬結を指摘され,当院を受診し,右外側上部に5.0×4.5cmの硬結を触知し,右の腋窩リンパ節も触知した。MMGでは右乳房には線維腺腫の石灰化を思わせるポップコーン状石灰化を認めるのみであった(カテゴリー2)。超音波検査では辺縁不整な低エコー腫瘤影と石灰化が認められた。針生検では浸潤性乳管癌であり,胸部CTにて多発肺転移が見つかり,T2 N3 M1,Stgae IVと診断した。右乳房切除術(Bt+Ax)を行い,術後の病理組織診断では,葉状腫瘍を伴う浸潤性乳管癌(乳頭腺管癌)で,リンパ節転移が24個中22個に認められた。術後は化学療法および放射線療法を施行している。葉状腫瘍を伴う乳癌で,地域乳癌検診を行っていたにもかかわらずStage IVにて発見された,教訓とすべき貴重な症例と考えられた。
収録刊行物
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- 日本乳癌検診学会誌
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日本乳癌検診学会誌 18 (2), 189-195, 2009
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679436876544
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- NII論文ID
- 130004513322
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- ISSN
- 18826873
- 09180729
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可