J-STARTから得られた成果と課題

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タイトル別名
  • Results from the J-START and the Problems
  • ―任意型検診施設の立場から―
  • ―From the Viewpoint of an Opportunistic Screening Institution―

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説明

当健診センターは病院併設型施設で任意型検診を中心に年間約5,000名の乳癌検診を実施している。J-STARTには2008年度(第2期)から参加し,計1,979名を登録した。これまでの取組みを振返り,J-STARTの成果や今後の課題について考案した。導入当初の一番の課題は人的資源の確保と実施システムの構築であった。MMG技術研修を修了した診療放射線技師が乳房超音波検査(US)を担当し,画像病理カンファレンスにて組織型を含めた検討を行うことで,総合的な知識と診断技術の向上が得られた。実施システムは,マネジメントに精通した事務職員が中心となり,J-START事務局からのサポートや他施設での経験を参考に構築した。当施設はこれまで主に任意型検診を対象としており,検診結果確認の意識が乏しかったが,要精検者の結果確認や受診勧奨業務を通じて情報精度管理の重要性が認識された。J-STARTに参画して得られたものは,診療放射線技師の知識技術の向上,チーム医療の推進,職務満足度向上,フォローアップ事業部の設立であった。任意型検診では対策型検診と違い法的根拠がなく,不採算的な情報精度管理に係わるシステムや職員の配置は十分行われていないと推測されるが,今後はシステムの精度管理が必須となると考える。特に情報管理に係る事務系職員の人材育成に力を注ぐべきである。

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