都道府県および森林管理局における森林GISの運用状況

書誌事項

タイトル別名
  • Operative situation of forest GIS in prefectures and regional forest offices in Japan
  • トドウフケン オヨビ シンリン カンリキョク ニ オケル シンリン GIS ノ ウンヨウ ジョウキョウ

この論文をさがす

抄録

計画的な素材生産による国産材の更なる生産量増加が求められる中,森林GISを活用した森林情報の相互利用や統合にあたっての課題を導き出すことを目的として,全国の都道府県と森林管理局を対象に森林GISの運用状況についてアンケート調査を実施した。その結果,運用している森林GISのシステムやソフトウェアが様々であり,データの項目数も差異がみられるため,早期のシステム統合は容易でないことが明らかになった。運用する人材について,組織的な体制と短期人事による弊害が問題視されていた。外部組織との情報交換について,森林GISを導入していない市町村や森林組合も依然として存在し,低予算で簡便に利用できるシステム開発が望まれた。林分配置と路網,地形条件による施業方法の選定により計画的な素材生産を行うために必要な地形データや道路ラインデータは十分に揃っておらず,分析機能はそれほど使われていない状況がうかがえた。地域の森林GISを連携して相互利用することについては,同一県内の国有林と民有林の間で必要との意見が多かったため,国有林と民有林の間で森林GISのデータ共有や相互利用を段階的に進める方法が考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ