森林作業道における波状縦断勾配による排水の有効性と特徴(<特集>路網整備の技術的課題I)

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  • The effectiveness and features of the rolling-grade drainage method in spur roads(<SPECIAL ISSUE>Technical challenges of roads development I)
  • The effectiveness and features of the rolling-grade drainage method in spur roads

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抄録

森林作業道における波状縦断勾配の凹部の排水場所としての機能を検証するため,波状縦断勾配の凹部,およびそれ以外の部分からの排水量を観測した。また,凹部の形状が排水機能や排水流路に与える影響を明らかにするため,ステレオ写真を用いて路面のDEMを作成した。凹部で観測された排水量はそれ以外の部分と比較して多く,波状縦断勾配の凹部が区間の中で主な排水場所として機能していることがわかった。しかし,路面への降雨量に対する観察された凹部からの排水量の割合は小さく,特に周辺の勾配が緩やかな皿状の凹部ではごく小さかった。凹部の周辺がほとんど平坦になっているために流れ込んだ路面水がその範囲に広がり,本研究で凹部と定義して排水を観測した幅1mの範囲よりも広い範囲が排水場所となっていた可能性がある。一方で,1か所の凹部には20cm幅の排水捕捉装置を5つ並べて設置したが,おのおので観測された排水量は均等ではなかった。これは,凹部と定義した範囲全体で均等に排水が起こっていたわけではなく,路肩の細かな凹凸を縫うように排水流路が形成されていたためと考えられる。

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