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- 長瀬 洋之
- 帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
書誌事項
- タイトル別名
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- Molecular targeted therapies for asthma : current management and future directions
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説明
<p> 喘息に対する分子標的治療は, マスト細胞を脱顆粒させるIgE, 好酸球を直接活性化するIL-5など, エフェクター細胞の活性化因子への介入からはじまり, 現在抗IgE抗体 (オマリズマブ) と抗IL-5抗体 (メポリズマブ) が, 臨床使用可能となっている. IL-5抗体は, 好酸球性喘息に限定して使用することが重要である. その他のIL-5抗体 (レスリズマブ) もFDAで認可されている. 抗IL-5Rα抗体 (ベンラリズマブ) の臨床的有効性も報告されており, ADCC活性による好酸球減少効果を有するとされるIL-13については, IL-13単独の抗体よりも, IL-4とIL-13の双方を阻害する抗IL-4Rα抗体 (デュピルマブ) の有効性が期待されている. これらの臨床試験は, 第3相に達している.</p><p> 最近は, さらに炎症機構の上流に位置する, Th2分化や活性化への介入が模索されており, CRTH2阻害, TSLP抗体, TLRリガンドについて検討されている. まだ第1~2相試験の段階にあり, 今後の検討がさらに必要である.</p>
収録刊行物
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- 日本小児アレルギー学会誌
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日本小児アレルギー学会誌 31 (2), 165-173, 2017
一般社団法人日本小児アレルギー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679452176896
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- NII論文ID
- 130006832510
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- ISSN
- 18822738
- 09142649
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可