医学教育におけるproblem-based learning(問題中心型学習)の導入 : 医師の「専門性」構築プロセスについての考察

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タイトル別名
  • The implementation of problem-based learning in medical education : the construction of medical profession
  • イガク キョウイク ニ オケル problem based learning モンダイ チュウシンガタ ガクシュウ ノ ドウニュウ イシ ノ センモンセイ コウチク プロセス ニ ツイテ ノ コウサツ

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説明

世界各国の大学医学部のカリキュラムにおいて'生理学'や'解剖学'などの、いわゆる科目というものが消失する現象が、Problem-based learning (PBL:問題中心型学習)という教育方法の導入によって引き起こされている。本稿は、医学教育におけるPBLの急速な広がりとその周辺で繰り広げられる政策及び論争を手掛りにして、医師の「専門性」をめぐる今日的状況の一端を理解することを目的とする。そこでは医学の知識・技術に立脚していると一般的に考えられている医師の「専門性」が、実際には様々な社会的要因の影響のもとに変容を続けていることが読み取られる。ここで「専門性」の変容に大きな影響を及ぼしているものとして指摘されるのは、第一に、日々新たな研究報告が出されることによってもたらされる医学知識の拡大化傾向、第二に医学教育に対する国家介入、そして第三に過去30年の間に繰り広げられた教育方法論争である。

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