福島市小鳥の森におけるサンコウチョウの繁殖生態と繁殖環境

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タイトル別名
  • The breeding biology and habitat of the Black Paradise Flycatcher Terpsiphone atrocaudata at Kotorinomori, Fukushima Prefecture
  • フクシマシ コトリ ノ モリ ニ オケル サンコウチョウ ノ ハンショク セイタイ ト ハンショク カンキョウ

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抄録

ほぼ毎年サンコウチョウの営巣が確認されている福島市小鳥の森において,2006年および2007年に繁殖行動および営巣環境について調査を行った.多くのサンコウチョウは6月初旬に造巣を始め,繁殖成功した3巣ではヒナが7月下旬前に巣立った.なわばり(平均;4.25 ha)は既存の報告(平均;2.1 ha)よりも広く,立地は大部分が一つの谷の中にあった.雄の抱卵時間と雌の抱卵時間はほぼ同じであった.雌の給餌頻度はヒナの成長に伴って増加した.営巣木はホオノキの生木が最も多かった.営巣木周辺の立木密度の平均は0.17 m2と低かったが,樹冠被度は比較的高く,すべて75%以上であった.層別では低木層の被度が低い傾向が見られ,巣の下に広い空間が見られた.繁殖に失敗した6巣中1巣の原因はカラスによる卵の捕食で,3巣でも親鳥が訪巣しなくなった日にカラスが巣や巣の上方で観察された.

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参考文献 (20)*注記

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