沿岸と内陸におけるカワウの産卵開始時期とその同調度合い

書誌事項

タイトル別名
  • The timing and synchronization of egg-laying in Great Cormorants breeding in coastal and inland colonies
  • エンガン ト ナイリク ニ オケル カワウ ノ サンラン カイシ ジキ ト ソノ ドウチョウ ドアイ

この論文をさがす

抄録

カワウPhalacrocorax carboは北海道から九州まで様々な環境(沿岸と内陸)で繁殖し,多様な魚種を採食する.産卵開始時期と一腹卵数に影響する要因を調べるため,中部地域の4~6カ所のカワウコロニーで,繁殖生態を2~3年間調べた.平均産卵日はコロニーや年によって2ヶ月の差があった.内陸のコロニーでは,1週間のうちに全体の20%以上の個体が繁殖を始めることはほとんどなく,同調度が低い一方で,沿岸のコロニーのほとんどが,1~2週間のうちに全体の20%以上の個体が繁殖を始めており,40%以上の個体が繁殖を始めることもあるなど,同調する傾向が認められた.産卵開始時期は気象に影響されなかった.また,一腹卵数は,年,地域に影響を受けなかった.各コロニーにおける産卵開始時期とその同調度合いは,コロニー周辺の餌環境に影響を受けている可能性がある.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (81)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ