下腸間膜動脈領域の動静脈瘻により難治性腹水を呈しIVR治療(塞栓術)により治療した1例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Transcatheter arterial embolization of inferior mesenteric arteriovenous fistula associated with refractory ascites. Report of a case

この論文をさがす

抄録

症例は69歳男性.2001年に食道癌に対して食道切除,胸骨後再建術の既往がある.2008年2月より急激に難治性腹水・下痢を認め,各種画像検査にて下腸間膜動脈と左右内腸骨動脈から下腸間膜静脈への動静脈瘻を認めた.腹水治療を行うも門脈血栓症を併発し,血栓溶解療法も不応のため,動静脈瘻に対してIVR治療(塞栓療法)を施行し症状の改善を得た.本例は外傷歴,血管性病変等なく,食道癌に対する手術に起因する医原性動静脈瘻と考えられた.門脈圧亢進症を呈した腸間膜領域動静脈瘻は極めて稀であり文献的考察を加えて報告する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ