HIV感染症対策をめぐる倫理的な問題について

  • 大北 全俊
    独立行政法人国立病院機構大阪医療センターHIV, AIDS先端医療開発センター:財団法人エイズ予防財団

書誌事項

タイトル別名
  • Ethical issues concerning HIV prevention activities

この論文をさがす

抄録

現在日本で行われているHIV感染症対策は陽性者等への人権の尊重など倫理的な配慮はなされており、またその手法も主に「コミュニケーションによる介入」であって、倫理的な問題は少ないとされている。しかしながら、その倫理的な諸問題を明確にすることは、公衆衛生のプログラムを実施するにあたって不可欠の作業と考える。なぜなら、「コミュケーションによる介入」は、介入の対象となる個人や社会に対してある価値の実現を呼びかけるものであるからである。よって、プログラムの策定・実施・評価など全ての過程において、倫理的な問題などの分析とそのプログラムが担う価値についての介入側と受け手側双方のコミュニケーションが必要であると考える。

収録刊行物

  • 生命倫理

    生命倫理 19 (1), 79-86, 2009

    日本生命倫理学会

参考文献 (27)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ