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- 河西 千秋
- 横浜市立大学学術院医学群/横浜市立大学保健管理センター
書誌事項
- タイトル別名
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- Aspects of Suicide Prevention Measure for Suicide Attempters after a Sharp Increase of Suicide in Japan
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説明
わが国で1998年に自殺が激増してから以降,自殺対策基本法(2006年),自殺総合対策大綱(2007年)が整備され,国としての対策事業が開始されている。自殺対策を講じる際には,自殺の危険因子の把握や科学的な根拠(エビデンス)を踏まえたうえでの予防方略の実践が重要であるが,「自殺未遂」は既知の危険因子のなかで最も明確で強力なものであり,自殺予防学において未遂者対策は要諦と位置付けられている。予防方略に関しては,未遂者対策に関して世界的にエビデンスは未確立である。わが国の未遂者対策の経緯において,重要な2つの展開がみられる。1つは,自殺未遂者の自殺再企図防止方略を高いエビデンス・レベルで確立しようと開始されたACTION-Jプロジェクトである。また,もう1つは,自殺未遂者ケアのための各種ガイドラインの作成の動きと,これと符牒して実施されている各種研修事業である。社会的取り組みとしての自殺対策が叫ばれているなか,未遂者ケアは,医療施設・従事者が担うべき課題の一つであるが,そのための実践活動が広がりつつある。
収録刊行物
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- 総合病院精神医学
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総合病院精神医学 23 (3), 241-246, 2011
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679460264320
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- NII論文ID
- 10030564867
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- NII書誌ID
- AN10398829
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- ISSN
- 21864810
- 09155872
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可