抑うつ的な男性に対する行動活性化法の適用

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タイトル別名
  • Behavioral Activation for a Depressed Client
  • ヨクウツ マト ナ ダンセイ ニ タイスル コウドウ カッセイカホウ ノ テキヨウ

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抄録

近年,第三世代の行動療法の重要な領域である臨床行動分析の分野が発展している。中でも,抑うつに対する介入として行動活性化法が実証的な支持を受けている。そこで,本論文では抑うつ的なクライアントに対する行動活性化法のプロセスを報告し,その効果を検証する。クライアントは抑うつ気分,気力減退,ネガティブな反すうを示す成人男性であった。介入の初期段階では,機能分析と価値のアセスメントを導入し,活動スケジュールの実施と,クライアント自身による抑うつ的行動への機能分析の実施を援助した。その結果,抑うつ気分が改善し,支障なく日常生活に必要な活動を行うことが可能となり,職場復帰を果たすことができた。この事例から,抑うつ的行動と気分の変化には,十分な機能分析と価値のアセスメント,段階的な活動スケジュールの実施,回避行動への気付きの促しが重要であることが示唆された。

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