高撥水性あるいは高親水性を示す有機-無機複合材料の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Highly Water-repellent and Highly Hydrophilic Organic-Inorganic Hybrid Composites
  • コウハッスイセイ アルイワ コウシンスイセイ オ シメス ユウキ ムキ フクゴウ ザイリョウ ノ カイハツ

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説明

撥水性のナノ粒子とシリコーンレジン, またはアマニ油からなるコーティング剤を開発した。疎水性のナノ粒子を80質量%含むコーティング剤は, 高い擾水性を示した。このコーティング剤で形成された塗膜表面の形状を, 走査型電子顕微鏡, 表面凹凸測定装置にて分析したところ, その表面に凹凸構造が確認できなかった。従来, 高擾水性の獲得には, 擾水性の微細凹凸構造が必要と考えられてきたことから, 凹凸構造を持たずに高擾水性を示すこの表面は, 大変ユニークな特性を持っているといえる。ついでこのコーティング剤を, ひずみゲージ用のコーティング剤としての応用の可能性について検討を行った。そして, 屋外暴露試験下で大変優れた性能が示された。この高い撲水性を示すコーティング剤を塗工した材料を焼成すると, 高い親水性を示すようになった。近年, 高い親水性を持つ表面は, 防汚性を示す可能性があり, 強い興味が持たれていた。そこで, この高い親水性の材料の2年以上にわたる屋外暴露試験を行った。その結果, 2年以上の期間, 高い親水性は保持されていた。しかしながら, 防汚性は, 塗膜内部に灰色の汚染が発生したため, 維持できなかった。

収録刊行物

  • Oleoscience

    Oleoscience 10 (4), 127-132, 2010

    公益社団法人 日本油化学会

参考文献 (15)*注記

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