小学校の清掃場面における相互依存型集団随伴性の適用 : 学級規模介入の効果と社会的妥当性の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Application of Interdependent Group-Oriented Contingencies to Cleaning Behaviors of Students in an Elementary School : Effects of Class-wide Intervention and Social Validity
  • ショウガッコウ ノ セイソウ バメン ニ オケル ソウゴ イソンガタ シュウダン ズイハンセイ ノ テキヨウ ガッキュウ キボ カイニュウ ノ コウカ ト シャカイテキ ダトウセイ ノ ケントウ

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抄録

研究の目的 本研究では、小学校の清掃場面において相互依存型集団随伴性マネージメントによる介入を行い、学級全体の清掃行動に及ぼす影響について検討することを目的とした。研究計画 ABABデザイン、ABデザイン、そして多層ベースラインデザインを組み合わせて用いた。場面 公立小学校の通常の学級において本研究を実施した。参加者 小学5年生の2つの学級の児童が本研究に参加した。2つの学級の児童数はそれぞれ23名、24名であった。介入 それぞれの清掃場所において、担当している児童を2つのグループに分け、残されていたゴミの数や大きさについて相互に評価を行った。評価得点の高いグループから好きな場所を次の清掃場所として選択することができ、順位に応じてシールが与えられた。さらに、学級全体の獲得得点が基準を超えた場合は、学級全体に対してバックアップ強化子が与えられた。行動の指標 清掃行動に従事していた人数の率、清掃場所の「きれい度」、そしてグループのメンバーが集合するまでの所要時間を測定した。結果 介入条件において清掃行動の従事率が増加し、「きれい度」が高まり、集合するまでの時間が短縮された。また、児童と教師の両方からプログラムに対する肯定的な評価が得られた。結論 通常学級における行動マネージメントに、相互依存型集団随伴性の適用が有効であった。また、手続きの社会的妥当性も示された。

収録刊行物

  • 行動分析学研究

    行動分析学研究 22 (1), 17-30, 2008

    一般社団法人 日本行動分析学会

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