非感染性疾患(NCDs)予防対策における健康の社会的決定要因の重要性

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  • Importance of social determinants of health for non-communicable diseases prevention and control

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目的:非感染性疾患(Non-communicable diseases,NCDs)は世界の主要死因である.本報告では,NCDsに関する疫学及び予防対策のグローバルな動向,そして第22回ヘルスプロモーション・健康教育国際連合会 (IUHPE) 世界大会の中でのNCDs予防対策に関する動向について報告することを目的とした.<br>結果:2008年から2012年までの世界のNCDsによる全死亡者数は増加している.とりわけ主要な循環器疾患,がん,慢性呼吸器疾患と糖尿病においてその傾向がみられる.世界保健機関(WHO)はNCDsを克服するための2013-2020行動プランを発表し,また協力機構を設立して対策を強化している.IUHPE世界大会ではNCDs対策のための社会的決定要因が重視された.特に学齢期の肥満対策とその食環境の改善,発展途上国の健康格差への取り組みがトピックスとして発表,議論されていた.これらの内容は日本でも参考にすべきである.<br>結論:NCDsには多くの社会的決定要因が関与している.今後,NCDs予防対策をすすめていく上では,社会的決定要因を重視し,ヘルスリテラシーなどのアプローチ,マルチセクターの協力,制度・政策へのアドボカシーをすすめていくことが重要である.

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