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- 山田 剛史
- 東京大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Applications of Statistical Tests for Single-Case Data : Power Comparison between Randomization Tests and C Statistic
- タンイツ ジレイ ジッケン データ エ ノ トウケイテキ ケンテイ ノ テキヨウ ランダマイゼーション ケンテイ ト C トウケイ
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説明
単一事例実験計画は、教育の幅広い領域で利用されている実験計画の手法である。そこで得られたデータの分析は主に視覚的判断(visual inspection)によって行われる。しかし、この方法の客観性、評定の信頼性といった問題から、単一事例実験データの評価に統計的方法を適用することが提案されるようになった。その中でも、ランダマイゼーション検定とC統計による処理効果の検定は、日米で多くの研究者からその利用が推奨されてきた。本研究では、この2種類の方法間の比較を検定力という視点から行う。モンテカルロ法によるコンピュータシミュレーション実験を行い、2つの方法の検定力を推定した。SAS / IMLによって1次の自己相関を持つ単一事例実験データ(35個のデータを持つABデザイン)を生成し、4種類の自己相関、6つの効果量のもとでそれぞれの方法の検定力を算出した。その結果、ランダマイゼーション検定は検定力が十分に高いとはいえないが、第1種の誤りの統制は良くできていることがわかった。一方、C統計による検定では、正の自己相関のあるデータでは第1種の誤りの統制ができず、逆に、負の自己相関のあるデータでは検定力が低すぎるということがわかった。これより、系列依存性がある単一事例実験データの分析にC統計による検定を用いるのはふさわしくないことがわかった。
収録刊行物
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- 行動分析学研究
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行動分析学研究 14 (2), 87-98, 2000
一般社団法人 日本行動分析学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679464130688
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- NII論文ID
- 110001229928
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- NII書誌ID
- AN10150936
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- ISSN
- 24242500
- 09138013
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- NDL書誌ID
- 5289805
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可