オランウータンの成獣と胎子の死体を用いた股関節構造のCT像観察と肉眼解剖学的検討

書誌事項

タイトル別名
  • CT Sectional and Macroscopic Examinations of the Hip Joint Structure in the Carcass of an Adult and a Fetus Orang-Utan

この論文をさがす

抄録

オランウータンの成獣と分娩直前の胎子の死体を用いて,股関節の構造をCT断層像で非破壊的に観察し,さらに成獣では肉眼解剖を行った。CT画像から,胎子も成獣同様,大腿骨頭靭帯を備えていないことが明らかになった。オランウータンの大腿骨頭靭帯は少なくとも分娩直前の胎子で完全に消失していると結論づけることができた。肉眼解剖の結果,成獣において腸骨大腿靭帯の2つの部位,貧弱な恥骨大腿靭帯,そしてよく発達した坐骨大腿靭帯が確認されたが,これまでの報告と合致して大腿骨頭靭帯は存在しなかった。CT像は非破壊的に股関節の構造を確認する上で,有効な方法であると結論できる。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ