スウェーデンでの研究生活について

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抄録

「2年ほどスウェーデンに行ってきてほしい」<br>そろそろ帰り支度をと考えていた私が上司からこう告げられたのは,念願の新築一戸建てへの引っ越しを2週間後に控えた,とある日の夕刻であった.そして翌日には上司の上司から声がかかり,スウェーデンのカロリンスカ研究所で約2年間,大日本住友製薬からの派遣研究員として働くことになった.自ら手を挙げて海外ラボへ派遣(留学)に出る同僚もいたが,自分が海外で研究することになるとは考えてもいなかった.しかもスウェーデンである.スウェーデンは何語??からのスタートであった.みなさんはスウェーデンと聞くと何を思い浮かべるだろうか?インテリア雑貨のIKEA?ファストファッションのH&M?自動車のVOLVO?やはり薬学・科学に携わる者としてはノーベル賞?そう,これらすべてスウェーデン発祥のものである.<br>スウェーデンに行くことが決まり,まず初めに直面した問題は海外渡航申請であった.最近はスウェーデンに限らず申請作業をwebで完結できるようになっており,先達に比べると楽だったようだが(もちろん英語可)6月末という申請の時期が悪かったようで,渡航許可が出たのが9月半ばのことであった.しかも同行予定の妻と子どもの許可が先に出て,私自身の許可は3日遅れでようやく出た.あとになって分かったことであるが,スウェーデン人は6月末の大イベント「夏至祭」が終わると夏休みに入り,長い人では4週間程度休むため業務が滞りがちになるようである.年度の変わり目と夏休みが重なる時期なので,この時期に申請する場合は注意が必要である.

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 52 (12), 1129-1131, 2016

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679475120768
  • NII論文ID
    130005171364
  • DOI
    10.14894/faruawpsj.52.12_1129
  • ISSN
    21897026
    00148601
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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