病院へのQMS導入・推進における阻害要因克服方法の導出手順の提案

  • 金子 雅明
    早稲田大学理工学術院 創造理工学研究科経営システム工学専攻
  • 塩飽 哲生
    早稲田大学理工学術院 創造理工学研究科経営システム工学専攻
  • 棟近 雅彦
    早稲田大学理工学術院 創造理工学研究科経営システム工学専攻
  • 飯塚 悦功
    東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻
  • 水流 聡子
    東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A Extraction Procedure for Measures of Overcoming the Difficulties in Introducing and Promoting a Quality Management System in a Hospital
  • ビョウイン エノ QMS ドウニュウ スイシン ニ オケル ソガイ ヨウイン コクフク ホウホウ ノ ドウシュツ テジュン ノ テイアン

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抄録

医療の質・安全を保証するためには,産業界で培われてきた質マネジメントシステムを構築するのが有効である.しかし,質概念や標準化などの質マネジメントに重要な概念の理解・実践を妨げる阻害要因が多く発生しているので,効果的かつ効率的なQMS導入・推進のためには,これらの阻害要因を克服しなければならない.阻害要因は,病院を取り巻く外部環境から組織内部の行動様式に至るまで,多くの異なる要因により形成された複雑な構造を有している.しかし,このような複雑な構造を考慮した,体系的で具体的な阻害要因克服方法の導出手順は確立されていない.また,これらの阻害要因およびその構造は各病院で異なる可能性もあるので,まずは個々の病院単位で阻害要因克服方法を導出する必要がある.そこで,本報ではある病院へのQMS導入・推進における阻害要因克服方法の導出手順を提案した.そして,A病院に適用し,その有効性の検証を行った.本提案法を用いることで,個々の病院に適した阻害要因克服方法が明らかになり,医療の質・安全保証に必要な組織基盤を構築することができると考えられる.

収録刊行物

  • 品質

    品質 38 (3), 351-372, 2008

    一般社団法人 日本品質管理学会

参考文献 (29)*注記

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