項目数がn-1以上の場合のMTシステムの第1種の距離

  • 永田 靖
    早稲田大学 創造理工学部 経営システム工学科
  • 久冨 剛
    アイエヌジー生命保険(株)

書誌事項

タイトル別名
  • On Type I Distance of the MT System under the Condition that the Number of the Items is Larger than or Equal to n-1
  • コウモクスウ ガ n 1 イジョウ ノ バアイ ノ MT システム ノ ダイ 1シュ ノ キョリ

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抄録

項目間に線形制約がある場合ないしはサンプル数nが項目数p以下の場合には多重共線性が発生し,マハラノビスの距離を求めることができない.MTシステムの多重共線性対策として宮川・永田(「品質」,Vo1.33)は2種類の距離の併用を提案した.本稿では,p≧nの場合には,正常空間の初期データに対する第1種の距離がすべて同じ値となることを示す.その結果,距離の標本分布に基づいて閾値を決めることができなくなる.本稿で考える多重共線性は,項目間に線形制約式が成り立つ場合の多重共線性と比較して本質的に困難な状況であり,情報を捨て去る必要がある.そのときの情報の捨て方の可能性を今後の課題として整理する.また,p=n-1の場合には,多重共線性は生じていないにもかかわらず,正常空間の初期データに対するマハラノビスの距離がすべて同じ値となることも示す.

収録刊行物

  • 品質

    品質 38 (1), 142-146, 2008

    一般社団法人 日本品質管理学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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