自己会合性を有するジェミニ型化合物「2-(Dimethyldocosylammonio) ethyl octadecyl ethyl phosphate」の経皮吸収促進効果

  • 大川 洋
    日油株式会社 ライフサイエンス研究所 信州大学大学院 総合工学系研究科
  • 英 謙二
    信州大学大学院 総合工学系研究科
  • 鈴木 正浩
    信州大学大学院 総合工学系研究科
  • 福井 洋樹
    日油株式会社 ライフサイエンス研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Transdermal Penetration-enhancing Effect of a Gemini Compound with Self-assembly 「2-(Dimethyldocosylammonio) ethyl octadecyl ethyl phosphate」
  • ジコ カイゴウセイ オ ユウスル ジェミニガタ カゴウブツ 「 2-(Dimethyldocosylammonio)ethyl octadecyl ethyl phosphate 」 ノ ケイヒ キュウシュウ ソクシン コウカ

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抄録

2-(Dimethyldocosylammonio) ethyl octadecyl ethyl phosphate (DOEP) は優れた分子会合性により水中でマルチラメラベシクルを形成するジェミニ型化合物である。近年,ベシクル形成能を有する種々の化合物類に対して有効成分の経皮吸収促進効果が報告され,ベシクル形成能を有するDOEPにも同様の効果が期待された。本研究では,ヒト三次元培養皮膚を使用して,親水性化合物 (アンチピリン) ,疎水性化合物 (フルルビプロフェン) に対するDOEPの透過促進性を評価した。その結果,DOEPは親水性化合物,疎水性化合物の双方に対して透過促進性を示していたが,無添加群と比較した有意差は親水性化合物でのみ認められた。また,得られた結果を解析したところ,DOEPの透過促進性は製剤から角層への分配性向上によるものであり,拡散性には影響を及ぼしていないことが示唆された。

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参考文献 (5)*注記

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