新しい電池の開発およびその関連技術  純ドライメタン燃料によるニッケル/ガドリニアドープセリア燃料極を用いた固体酸化物燃料電池の安定発電とその電極反応機構の検討

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タイトル別名
  • Stable Power Generation Using a Solid Oxide Fuel Cell with a Ni/Gd-doped CeO2 Cermet Anode in 100% Dry-CH4 Fuel Based on the Anode Reaction Mechanism.

抄録

水蒸気改質を必要としない100%ドライメタン燃料で安定して発電する電極の開発が求められている.我々は100%ドライメタン燃料を用いて劣化がなく,少なくとも120時間の安定した連続発電が可能である燃料極の開発に成功した.開発した電極はニッケル/ガドリニアドープセリアのサーメット電極で最大出力は,900℃において170mW/cm2であった.また,アルゴンで4.5%に希釈したドライメタン燃料および水素燃料を用い,カレントインタラプション法を用いて直流分極特性を測定し,Ni/YSZサーメット電極,Pt/YSZサーメット電極,Pt電極と比較した.Ni/GDC燃料極では,酸素活量に対する見かけの反応次数はいずれの燃料においてもNi/YSZ燃料極,Ni/Pt燃料極,Pt燃料極に比べて小さかった.さらに,これまでに報告した4.5%ドライメタン燃料中でのNi/YSZ,Pt/YSZ燃料極における反応機構を参考にして,これまで困難であった100%ドライメタン燃料での発電がニッケル/ガドリニアドープセリアのサーメット電極を使うことで可能となった理由を検討した.その結果,Ni/GDC燃料極では三相界面表面の酸素とYSZ中の酸素との平衡反応の平衡定数が他の電極に比べて大きいことが理由の1つとして考えられることが分かった.

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参考文献 (11)*注記

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