膜・吸収ハイブリッド法による燃焼排ガスからのCO2分離の経済性試算

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タイトル別名
  • Cost Evaluation of CO2 Separation from Flue Gas by Membrane-Gas Absorption Hybrid System Using a Hollow Fiber Membrane Module
  • マク キュウシュウ ハイブリッドホウ ニ ヨル ネンショウ ハイガス カラ ノ CO2 ブンリ ノ ケイザイセイ シサン

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抄録

天然ガス火力発電所排ガスからの二酸化炭素除去への膜・吸収ハイブリッド法の適用を検討した.膜・吸収ハイブリッド法はCO2の吸収液とCO2/N2混合ガスとを限外ろ過中空糸膜の内部に同時に供給し,膜外部を減圧にして分離推進力を与えCO2を膜外部に分離するCO2の分離方法である.吸収液としてはジエタノールアミン(DEA)と2-ブチルアミノエタノール(BAE)の混合水溶液を選択した.発電所から放出されるCO2を回収し90%以上に濃縮した後,気体で輸送するケース1では,CO2の回収に要する動力は0.10 kWh/kg-CO2であり,エネルギーおよび設備コストを含むCO2分離コストは3.09円/kg-CO2であった.また発電所から放出されるCO2を回収し,分離後液化し液体炭酸として輸送するケース2では,CO2の回収に要する動力は0.22 kWh/kg-CO2,CO2分離コストは5.14円/kg-CO2であった.これらの値はいずれも従来のCO2分離・回収法よりも小さく,膜・吸収ハイブリッド法でCO2を分離・回収するシステムは経済性に優れていることが示唆された.

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