ネックに全率固溶体を形成する球形二粒子の焼結機構

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  • Sintering Mechanism of Two Spheres Forming a Homogeneous Solid Solubility Neck.
  • ネック ニ ゼン リツ コヨウタイ オ ケイセイ スル キュウケイ 2 リュウシ ノ ショウケツ キコウ

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抄録

組成が異なる球形二粒子焼結挙動におよぼす操作条件の影響を検討するために,初期焼結過程のシミュレーション法を提案した.本研究においては,全率固溶体型であるCuとNiの系に注目した.まず二粒子焼結実験を行い,得られた焼結体をSEM,EDXで観察した.CuとNiの系においては,常に曲率を持つネックを形成しながら焼結が進み,ネックはCu成分が支配的であることが確認された.<br>提案したシミュレーション法は同一成分に対するモデルを改良し,表面拡散,体積拡散,粒界拡散,蒸発凝縮と新たに粒成長を加えた複数の物質移動を同時に考慮できるものである.二粒子焼結挙動のシミュレーション結果は実験値と良い一致を示した.また,粒成長が初期過程においても無視できないこと,そして緻密化と粒成長は操作条件に対して鋭敏に変化することが示された.シミュレーション結果の微視的な解析によって,組成が異なる二粒子の焼結機構の考察,さらには有効な焼結操作条件の検討が可能である.

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