三次元屈曲チャネル断面内の層流流体界面の変形と回転

  • 大川 和男
    アステラス製薬株式会社 合成技術研究所 大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 化学工学領域
  • 中元 崇
    大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 化学工学領域
  • 井上 義朗
    大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 化学工学領域
  • 平田 雄志
    大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 化学工学領域

書誌事項

タイトル別名
  • Deformation and Rotation of Fluid Interface in Laminar Flow with Respect to the Cross-Sectional Coordinates of a Three-Dimensionally Bent Channel
  • 3ジゲン クッキョク チャネル ダンメン ナイ ノ ソウリュウ リュウタイ カイメン ノ ヘンケイ ト カイテン

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抄録

正方形断面をもつ上流および下流チャネルに円形チャネルを接続させて三次元屈曲チャネルを構成し,そこを流れる2流体の境界面の変形および回転現象を実験ならびにCFD解析により研究した.Y字分岐部から同一2流体を等流量でY字の幹チャネルすなわち三次元屈曲上流チャネルに導入し,上流チャネルの側壁に対して平行な直線状の流体界面を流路断面中央に形成した.レーザー誘起蛍光法(LIF法)を用いて上流および下流チャネル内の流体界面を可視化し,三次元屈曲チャネル内の流体界面の変形と回転を調べた.レイノルズ数が2よりも大きい場合には,流体が上流および下流チャネルと円形チャネルとの接続部を通過することにより生じる二次流のために流体界面は湾曲しながら引き伸ばされ,流体界面の長さはレイノルズ数の対数に対して直線的に増加した.レイノルズ数が2より小さい場合には,直線状の流体界面は大きな変形を引き起こさずに屈曲チャネルを流通し,流れに垂直な流路断面内で上流,下流チャネルの交差角にほぼ等しい角度だけ回転した.また,流体界面の位置,形状,回転角度に関するCFD解析結果は実験結果と良好に一致した.さらに,CFD解析により,直線近似した流体界面の回転角度はチャネル交差角度にほぼ等しいこと,また,アスペクト比が1以下すなわち幅に比べて高さが大きな矩形チャネルでは流体界面の変形が小さいことを明らかにした.

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被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (27)*注記

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