金属イオン還元細菌Shewanella algaeによるパラジウムの還元・回収

  • 玉置 洸司郎
    大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野
  • 齋藤 範三
    大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野
  • 荻 崇
    大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野
  • 野村 俊之
    大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野
  • 小西 康裕
    大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Microbial Reduction and Recovery of Palladium Using Metal Ion-Reducing Bacterium Shewanella algae
  • キンゾク イオン カンゲン サイキン Shewanella algae ニ ヨル パラジウム ノ カンゲン カイシュウ

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抄録

金属イオン還元細菌Shewanella algaeの静止細胞は,ギ酸塩または乳酸塩を電子供与体として用いて,初期液相濃度1–10 mol/m3のPdCl2水溶液からパラジウムを細菌細胞内に還元・回収することができた.とくにギ酸塩を電子供与体に用いた場合には,S. algaeによるPd(II)イオンの還元は迅速に進行し,Pd(II)イオンの最大還元・回収速度は2.14×10−14 g-Pd/cell/minになった.Pd回収容量は1.74×10−13 g-Pd/cell(1.49 g-Pd/g-dry cells)となり,出発溶液(10 mol/m3 PdCl2)に対するPd濃縮率は570倍に達した.また,S. algae細胞に捕集されたパラジウムは,細胞表面に一次粒子径10 nm以下の金属Pd(0)ナノ粒子として存在していることが明らかになった.さらに,細胞懸濁液に対して超音波照射処理とアルカリ溶液処理を併用することにより,細胞内Pdナノ粒子を液相に分離・回収することができた.

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参考文献 (23)*注記

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