乾燥地植林のための砂層に混合した高分子吸水材の水分特性曲線に及ぼす影響

  • 若月 正浩
    東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻
  • 飯塚 淳
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
  • 山崎 章弘
    成蹊大学理工学部 物質生命理工学科
  • 柳沢 幸雄
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of SAP (Super Absorbent Polymer) on the Water Characteristic Curve of Soil Layer Mixed with SAP for Arid Land Forestation
  • カンソウチ ショクリン ノ タメ ノ サソウ ニ コンゴウ シタ コウブンシ キュウスイザイ ノ スイブン トクセイ キョクセン ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

砂層の保水性に対する高吸水性ポリマー(SAP)の添加効果を実験的に明らかにするために,モデル砂層を用いて水分特性曲線を測定した.SAPとしては,市販のGrass Power P-200(栗田工業製)を用い,豊浦砂と混合することでモデル砂層とした.SAP混合割合は0.05–0.4 wt%の範囲で変化させた.SAPの混合割合を増加させると共にモデル砂層の保水力が上昇したが,水分特性曲線の形状そのものはほとんど変化がなく,純砂層を平行移動したものになった.このことは,SAP混合砂層の保水力がSAP相の保水力と砂層の保水力の和で表されることを示す.しかしながら,混合砂層中のSAPの保水力はフリーなSAPのそれよりも大幅に減少した.これは,砂層の重量による過剰な圧力がSAP相にかかるためであると考えられた.そこで,SAPの保水力に対する過剰な圧力効果をFlory–Hugginsのモデルを用いて定量化したところ,SAP混合砂層の水分特性曲線をよく相関することが可能になった.

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参考文献 (17)*注記

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