酸化カルシウム触媒を用いる油脂からのバイオディーゼル燃料製造におけるトランスメチル化触媒活性の向上の検討

  • 岑 友里恵
    山口大学大学院理工学研究科 環境共生系専攻環境化学・生化学プロセス工学分野
  • 大藪 真弓
    山口大学大学院理工学研究科 環境共生系専攻環境化学・生化学プロセス工学分野
  • 伊藤 亜季乃
    山口大学大学院理工学研究科 環境共生系専攻環境化学・生化学プロセス工学分野
  • 西田 晶子
    山口大学大学院理工学研究科 環境共生系専攻環境化学・生化学プロセス工学分野
  • 福永 公寿
    山口大学大学院理工学研究科 環境共生系専攻環境化学・生化学プロセス工学分野
  • 渡辺 高行
    宇部マテリアルズ(株)
  • 三隅 修
    宇部マテリアルズ(株)

書誌事項

タイトル別名
  • Highly Active Calcium Oxide as a Heterogeneous Catalyst for Biodiesel Production by Transmethylation of Triglycerides
  • サンカ カルシウム ショクバイ オ モチイル ユシ カラ ノ バイオディーゼル ネンリョウ セイゾウ ニ オケル トランスメチルカ ショクバイ カッセイ ノ コウジョウ ノ ケントウ

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抄録

環境負荷の少ない油脂からのバイオディーゼル燃料(BDF)製造のための触媒として酸化カルシウム(CaO)を検討した.石灰石を大気中で焼成して得られる工業用CaO(CaO-E)は米油のトランスメチル化反応を触媒したが,脂肪酸メチルエステル(FAME)の収率は2 hで8.3%でしかなかった.しかし,そのCaOを水和して,一旦,消石灰(Ca(OH)2)としたもの,および市販試薬Ca(OH)2を425°C, 9 hあるいは500°C, 1.5 hの真空下での焼成,あるいは600°C, 4 hの常圧・窒素ガス雰囲気下での焼成により脱水することにより,7.2≤pKBH≤15.0の塩基強度の塩基を0.77 mmol·g−1以上有し,比表面積が20 m2/g以上,そして,直径2–200 nmの細孔容積が0.19 mL/g以上のCaOが調製できた(CaO-A, CaO-B, CaO-C, CaO-D and CaO-E).それらのCaOは米油のトランスメチル化反応において2 hで96%以上のFAME収率を与える高触媒活性を発現することが明らかとなった.

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参考文献 (31)*注記

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