温泉熱バイナリー発電システムの発電効率の評価

  • 齋藤 章
    静岡大学創造科学技術大学院 環境・エネルギーシステム専攻
  • 佐々木 裕太
    静岡大学工学部
  • 金原 和秀
    静岡大学創造科学技術大学院 環境・エネルギーシステム専攻 静岡大学工学部
  • 須藤 雅夫
    静岡大学創造科学技術大学院 環境・エネルギーシステム専攻 静岡大学工学部

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of the Power Generation Efficiency of a Hot Spring Heat Binary Power Generation System
  • オンセンネツ バイナリー ハツデン システム ノ ハツデン コウリツ ノ ヒョウカ

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説明

本研究は,再生可能エネルギーの地熱に含まれる140°C以下の低温度領域の温泉熱エネルギーについて,電力への変換を可能とするバイナリー発電システムの発電効率の評価を目的に,作動媒体を5種選択し,HYSYSを使用して発電出力や効率,エクセルギー損失や凝縮器冷却温度の影響を検討した.その結果,評価の条件を温泉熱温度60–140°C, 流量を200 L/min, 蒸発器内熱交換温度差を20°C, ピンチポイント温度差を5°C, 作動媒体をi-Butaneとした場合,温泉熱温度90°C以上から作動媒体による発電出力に差が現れた.温泉熱温度を90°Cとした時,発電出力19 kWを得るために,バイナリー発電システム全体のエクセルギー損失は27 kWにも達し,発電システムを構成する機器の中では蒸発器のエクセルギー損失が一番多く,全体の44%を占めた.また,凝縮器の冷却過程で地下水や河川水を使用する場合,夏場における冷却水温度の上昇による発電出力の低下が起こり,その低下は約20%になることが明らかとなった.

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参考文献 (10)*注記

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