炭酸ナトリウム–リン酸水素二ナトリウム系水和塩混合物の共晶組成

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タイトル別名
  • Eutectic Composition of a Salt Hydrate Mixture of Sodium Carbonate and Disodium Hydrogen Phosphate
  • タンサン ナトリウム-リンサン スイソ ニ ナトリウムケイ スイワエン コンゴウブツ ノ キョウショウ ソセイ

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抄録

<p>共晶法は,潜熱蓄熱材の融点を調整してその適用温度範囲を広げる有効な手法の一つである.ともに水和塩系蓄熱材である炭酸ナトリウム10水塩とリン酸水素二ナトリウム12水塩との混合によって生成する共晶の組成を明らかにするため,両水和塩混合系の擬二成分相図を作成した.加熱曲線によって決定された各混合組成における融点の分布から,相図は単純共晶型で,共晶の融点は298 Kであった.共晶組成を特定する手法として,融点降下の実験式を利用する方法と融解潜熱量の変化を利用する方法とをそれぞれ試みた.その結果,前者の手法ではリン酸水素二ナトリウム12水塩の混合モル分率として共晶組成が0.40 mol/mol, また後者では0.37–0.38 mol/molと見積もられた.この数値は,Watanabe and Hirasawa(2018)による混合水和塩の融液中における解離イオンの等価的交換によって共晶が形成するとする仮説から計算される数値0.4 mol/molとよく一致した.</p>

収録刊行物

  • 化学工学論文集

    化学工学論文集 44 (3), 207-216, 2018-05-20

    公益社団法人 化学工学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (17)*注記

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