閉じた媒質中での音圧分布の測定

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タイトル別名
  • Measurement of the Sound Pressure Distribution in a Closed Pipe

抄録

共鳴管の両端をスピーカーとピストンで固定し,その中に閉じ込めた媒質に,スピーカーから1000Hzの音波を発振する.このときいくつかの長さの異なった気柱内に生じる音圧分布を,1cm間隔で測定した.この測定値と前回報告した多重波の方法による音圧の理論式を比較検討した結果をもとに新たに両固定端での位相の変化がπから少しずれることの影響を考慮した音圧分布の修正した式を導きだし,測定値からそのパラメーターを決定した.いかなる長さの気柱に対しても両者は大変良く一致した.ピストン側の固定端では,どのような長さの気柱の場合にも音圧の定常波の腹(粒子変位は節)となるが,スピーカー側の固定端では必ずしも音圧の定常波の腹とはならず共鳴している長さのときのみほぼ腹となることがわかった.修正された多重波による理論は,音圧分布の測定値を良く説明し,気柱の共鳴現象を理解するために大変有効である.

収録刊行物

  • 物理教育

    物理教育 35 (4), 248-251, 1987

    日本物理教育学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679491321856
  • NII論文ID
    110007489665
  • DOI
    10.20653/pesj.35.4_248
  • ISSN
    24321028
    03856992
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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