神経集団符号に基づく自然画像統計量の弁別(視聴覚技術,ヒューマンインターフェース)

  • 田嶋 達裕
    東京大学大学院新領域創成科学研究科
  • 岡田 真人
    東京大学大学院新領域創成科学研究科:理化学研究所脳科学総合研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Discriminating natural image statistics from population codes
  • 神経集団符号に基づく自然画像統計量の弁別
  • シンケイ シュウダン フゴウ ニ モトズク シゼン ガゾウ トウケイリョウ ノ ベンベツ

この論文をさがす

抄録

自然画像の周波数分布におけるベキ則は,単に自然画像を適切に説明できるだけでなく,画像処理の基礎となる.最近の心理物理学的研究から,自然画像の統計的特徴量がヒトの視覚的能力と明確に関連付けられることが分かっている.しかし,自然画像統計量の知覚を形成する神経機構については殆ど知られていない.本研究では,低次視覚野に見られる空間周波数に選択的な細胞の確率的集団符号化を考慮し,自然画像統計量とその弁別能力の関係を理論的に導く枠組みを提案する.計算モデルにより得られた予測は,先行研究で報告された被験者の課題成績と一貫しており,特に中心視と傍中心視での定性的な違いが神経細胞の選好周波数の分布の相違から説明できることが分かった.さらに,解析過程で現れる各神経細胞応答は,それらが画像の滑らかさに対して非対称な選択性曲線を持つことを予測する.

収録刊行物

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ