蚕の新らしい突然変異臭蚕について
書誌事項
- タイトル別名
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- On the “skunk” mutant in the silkworm
- カイコ ノ アタラシイ トツゼン ヘンイシュウ カイコ ニ ツイテ
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説明
保存中の日本種系統から, へい死蚕がくさったような悪臭のする蚕が発見され, これについて実験を行い, つぎのようなことが明らかとなった。<br>1. この蚕は蟻蚕から悪臭をはなち, 壮蚕期に蚕のどこの部分が臭うのかを調べた結果, 悪臭の本体は糞であることがわかった。<br>2. 臭蚕 (くさこ) の繭層は極めて軽く, 繭層歩合は同蛾区の正常蚕の約1/4であった。<br>3. 臭のする蛾区を1蛾育し, 4齢期に個体別に調べた結果, 正常蚕と臭蚕が3: 1に分離していることがわかった。従ってこの形質は劣性遺伝子によって支配されているわけで, この遺伝子をsku (skunk) とすることにした。<br>4. 臭蚕は吐糸して営繭するが, 化蛹することなく約1週間後に変色乾燥死滅する。すなわちsku遺伝子は1種の致死遺伝子とみなすことができる。<br>5. 臭蚕の吐糸48時間頃に, 5μg/gのエクジステロンを投与したところ, 蛹化を誘導することができた。
収録刊行物
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- 日本蚕糸学雑誌
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日本蚕糸学雑誌 47 (1), 32-34, 1978
社団法人 日本蚕糸学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679508269440
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- NII論文ID
- 130004030403
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- NII書誌ID
- AN00190300
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- ISSN
- 1884796X
- 00372455
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- NDL書誌ID
- 1929960
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
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- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可