糸故障の管理システムに関する研究 (2) : 糸故障数の確率分布について

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the control system of reeling thread troubles
  • 糸故障の管理システムに関する研究
  • シ コショウ ノ カンリ システム ニカンスルケンキュウ 2 シ コショウスウ
  • II. On the Probability distribution of the number of reeling thread troubles
  • II 糸故障数の確率分布について

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説明

前報の確率母関数から糸故障数分布 pn がつぎのように計算できることを示した。<br>pn=(u(n-1)(0)/(n-1)!-u(n-2)(0)/(n-2)!)p0<br>Pr(N≦n)=u(n-1)(0)/(n-1)!p0 (n≧1)<br>ここに p0=1-θ∑kr=1rCr, u(n)(0)は<br>u(y)=1/∑kr=1Cr(1+θ-θy)-r-y<br>のn階導関数でyを0とした値である。またCrは糸故障の種類別出現確率で, θは単位平均修理時間を1/μ, 平均発生間隔を1/λとするときθ=λ/μで与えられる。<br>工場調査によって, 故障種類別の区分を, 小故障は節とりだけの修理で, 中故障, 中大故障, 大故障, 特大故障は粒付調整, 接緒器通し, 集緒を通し, よりかけ, 繰枠求緒などの作業をもとにしてこれらの作業の中の一つを含むもの (中故障), 二つを含むもの (中大故障), 三つを含むもの (大故障), 三つ以上含むもの (特大故障) によってそれぞれ分類した。この区分の仕方によって違う糸故障の修理時間の分布は同じ尺度パラメータμ, それぞれの位相パラメータrのアーラン分布で近似できることが知られた。それらの結果, 実測糸故障種類別の分布を用いて計算した糸故障数の理論分布と実測糸故障数の分布との関係を検討した。その結果, 故障の発生, 修理の情報から導いた理論分布は実際の糸故障数の変化状態をよく代表することがわかった。

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