アミノ酸の光学活性に関する酵素的研究(第5報)

書誌事項

タイトル別名
  • Enzymatic Studies on the Optical Activity of Amino Acids. Part V
  • アミノサン ノ コウガク カッセイ ニ カンスル コウソテキ ケンキュウ 5
  • Inhibition of Glutamic Acid Racemase
  • グルタミン酸ラセマーゼ阻害について

この論文をさがす

説明

L. fermentiの生産するグルタミン酸ラセマーゼの諸性質を検討して次の結果を得た.<br> (1) 無細胞抽出液を透析する場合,グルタミン酸ラセマーゼは容易に酸化され失活するが,これをシステイン溶液に対して透析すれば非常に安定であり,活性の損失は起らない.しかし透析によって分離するような補酵素は存在しない.又この透析内液に対してピリドキサール燐酸の添加は影響を示さない.<br> (2) 非透析の無細胞抽出液に討する一般阻害剤の影響を検討したところp-chloromercuribenzoate, monoiodo acetate, phenylmercuric acetateのSH-試薬により,反応は阻害され,この阻害はシステインの添加で回復する.この酵素はSH-酵素であると考えられる.<br> (3) 透析試料に対しては,リボフラビン, FMNが阻害を示し,この阻害はFADの添加で回復する.しかしFADは本試料の活姓を増加せしめることはない.<br> この他ヒドロキシルアミンやピリドキサミン,ピリドキサールその他には認むべき効果はなかった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ