アスコルビン酸の研究(第9報)

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  • アスコルビン酸の自然酸化に對するエルゴステリン並びにコレステリンの作用

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以上の結果を要約すれば次の通りである.<br> (1) エルゴステリンは一定の量的限界を以てアスコルビン酸の自然酸化を保護する.即ち5mgのアスコルビン酸に對し0.01~0.06mgまでは之を保護し此の量以上は自然酸化を促進する.從つて殘存アスコルビン酸の曲線は1つの最大點を有す.<br> (2) エルゴステリンの熱分解産物はアスコルビン酸の自然酸化を促進する.而して此の促進作用の強さは熱分解産物の量に比例する.<br> (3) コレステリンも亦アスコルビン酸の自然酸化を促進し此の作用も亦コレステリンの量に比例的である.<br> (4) 5mgのアスコルビン酸の自然酸化に對してエルゴステリン及びコレステリンを0.02~0.10mg宛同時に作用せしむる時は,其の自然酸化保護作用は著しく増強せられ而して其の強さは0.10mgにして殆んど最大に達する.<br> 終りに臨み本實驗の遂行に當りては京都帝國大學教授農學博士近藤金助先生の不斷の厚き御指導と御鞭撻を戴き且つ又本報文は先生が特に御校閲め勞をおとり下さつた.茲に記して以て謹みて衷心より深謝の意を表する次第である.

Journal

  • Nippon Nōgeikagaku Kaishi

    Nippon Nōgeikagaku Kaishi 19 (10), 783-788, 1943

    Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282679512483584
  • NII Article ID
    130001218335
  • DOI
    10.1271/nogeikagaku1924.19.10_783
  • ISSN
    18836844
    00021407
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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