脊椎圧迫骨折に対する体幹装具が生活関連動作に及ぼす影響について

  • 平山 史朗
    社会保険大牟田天領病院リハビリテーション科
  • 島袋 公史
    社会保険大牟田天領病院リハビリテーション科
  • 渡邉 英夫
    社会保険大牟田天領病院リハビリテーション科
  • 宮本 忠司
    熊本大学医学部附属病院リハビリテーション部

書誌事項

タイトル別名
  • Influence to instrumental activities of daily living by spinal orthoses for vertebral fracture

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抄録

脊椎圧迫骨折においては,受傷後,早期に体幹装具を装着して在宅復帰する傾向にあるため,生活関連動作の実施も必要になることがある.そこで,数種類の体幹装具を1被験者に製作し,掃除,洗濯,炊事を装具装着下にて実際に行い,自・他覚所見について比較検討した.自覚所見は独自の評価尺度を用い,他覚所見は各動作前後の脈圧,平均血圧および二重積を求め比較検討した.自覚所見ではクロスバンド式が最も不自由さが大きく,軟性LSOが最も不自由さが少なかった.他覚所見では軟性LSOが唯一,炊事と掃除の双方の二重積で有意差を認めた.要因としては制動力の低さが考えられた.不自由さが少ないぶん,労作時に相乗的に腹圧を上昇させ,心負荷を高めることが示唆された.動脈硬化が進行している高齢者では,装具装着による循環器系ストレスに対する配慮も講じる必要性があると思われた.

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