書誌事項
- タイトル別名
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- A case of pseudotumor cerebri associated with macrocephalus.
説明
巨頭症を伴った偽脳腫瘍の1例を経験した.臨床所見は頭痛, 嘔気, 視力障害等を主訴とし, +2SD以上の頭囲拡大が合併していた.気脳写, 頭部断層撮影上脳室拡大, 頭蓋内占拠性病変は認められず, 腰椎穿刺にて250mm H2O以上の頭蓋内圧亢進があり, 偽脳腫瘍の病態が示唆された.頭囲拡大の成因は長期にわたる頭蓋内圧亢進と考えられたが, 検索上系統的骨疾患, 代謝性疾患はなく, また髄液循環動態は正常であり, 小児偽脳腫瘍の特異な一面を示すものと考えられた.術前, 術中, 術後の頭蓋内圧測定を行い, 側頭下減圧術の有効性が確認された1例であった.
収録刊行物
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- 脳と発達
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脳と発達 19 (1), 68-69, 1987
THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY