著明な顔面筋り患を伴った先天性筋線維タイプ不均等症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of congenital fiber type disproportion with prominent facial muscle complications.

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説明

出生時より暗泣や笑いなどの表情がほとんど確認できないほど著明な顔面筋罹患と, 全身の筋力低下を伴った精神運動発達遅滞の女児に, 筋組織検査を施行したところ, タイプ1線維萎縮・タイプ1線維優位の傾向・タイプ2C線維の残存 (13.5%) を示す先天性筋線維タイプ不均等症 (congenital fiber typedisproportion (CFTD)) の所見を得た.臨床経過として精神運動発達の獲得に比し顔面筋罹患の改善はほとんどみられなかった. 先天性非進行性ミオパチーに顔面筋罹患を伴うことはよく知られているが, 本例のように四肢筋力低下に比し極めて重篤な顔面筋罹患を示すことは珍しく, Moblous症候群, 先天性筋緊張性ジストロフィー症などとの鑑別上重要であると考え報告した.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 18 (1), 72-74, 1986

    THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY

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