輸入代替と輸出多様化

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  • ユニュウ ダイタイ ト ユシュツ タヨウカ イラン ノ バアイ
  • イランの場合

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イランの輸入代替は繊維や砂糖等の消費財において一応の成果を収めてきたが、資本財・中間財においては国内需要の増加が過大なため輸入代替の成果は皆無に等しい。輸出多様化は石油ガスを除いた輸出構成でわずかに見られるが、石油ガスを含めた経常収入全体ではむしろ後退してきている。石油ガスは一九八〇年でも経常収入の八〇%以上を占めるとみられる。新工業品の拡大による輸出多様化は多くの問題を抱えながらも徐々に進転していくであろうが、石油ガス関連製品における輸出代替にイランの将来がかかっている。来世紀始めのイランの自立は、とかく行き過ぎやすい輸入代替政策よりもむしろ輸出志向型政策の重視と実行によって最も良く達成されよう。しかし、輸出構造の一面性は存続し、石油ガス関連商品を含めた全商品における輸出多様化はむしろ後退しよう。

Journal

  • KOKUSAI KEIZAI

    KOKUSAI KEIZAI 1978 (29), 173-187, 1978

    The Japan Society of International Economics

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