ジャガイモ塊茎異常症の発生について

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タイトル別名
  • Occurrence of Potato Tuber Necrosis in Japan.

抄録

1.長崎県の島原・南高地区ではジャガイモ塊茎に黒色穿刺状の穴などが生じる塊茎異常症が近年発生し,ジャガイモの生産現場で問題となっている。<BR>2.症状としては陥没症,黒目症,ミミズ腫症および内部褐変症の4症状が認められた。症状毎に異なる塊茎<BR>を植付けた結果,基本的にミミズ腫症が高率に再現されることから,症状としては同一の原因が係わっていると考えられた。<BR>3.陥没症および一部の黒目症の異常部からFusarium属菌(主として乾腐病菌)が高率に分離されるが,これらの菌の接種では,症状は再現されなかった。また,ミミズ腫症および内部褐変症の異常部位からは菌は分離されなかった。<BR>4.現地調査の結果,本症の発生は種いもの来歴と深い関わりを持ち,他県産の健全な種いもでも,当地での栽培を繰返すことで異常症を発症するようになった。<BR>5.アブラムシ等の虫除けを目的とした健全種子の不織布トンネル栽培では,異常塊茎の発生は認められなかった。<BR>6.以上の結果,本症の発生には何らかの病原が関与している可能性が高い。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679538641792
  • NII論文ID
    130003636729
  • DOI
    10.4241/kyubyochu.43.22
  • ISSN
    18840035
    03856410
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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