Chemical Constituents of Natto. Part I

  • KIHARA Yoshijiro
    Laboratory of Food Chemistry, Faculty of Home Economics, Ochanomizu University
  • MATOBA Nariko
    Laboratory of Food Chemistry, Faculty of Home Economics, Ochanomizu University
  • NANBA Rimiko
    Laboratory of Food Chemistry, Faculty of Home Economics, Ochanomizu University

Bibliographic Information

Other Title
  • 納豆の成分について(第1報)
  • ナットウ ノ セイブン ニ ツイテ 1
  • Sugars and Mucilage in Natto
  • 納豆の糖及び粘質物について

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Description

(1) ペーパークロマトグラフィーにより納豆中の糖を検索したところ,その熱アルコール抽出液中に遊離のガラクトースとRF値0.03と0.06 (BuOH, AcOH, H2O)を示す2つのオリゴ糖を認めた.<br> 大豆の熱アルコール抽出液中に存在するシュークロース,ラフィノース,スタキオースは認められなかった. RF値0.03の構成糖はガラクトースとアラビノースであり, RF値0.06のオリゴ糖はアラビノース,ガラクトース,グルコースよりなっていると思われる.更にカーボンカラムクロマトグラフィーにより,この2つの糖を単離し,それぞれのアセチル化物及びオサゾンを得た.<br> (2) 納豆の水侵出液にトリクロル酢酸を加え沈澱させ,濾液にアルコールを加えて粘質物を分離した.しかしこの糖と蛋白質を分離することはできなかった.この蛋白部分はビウレット反応や多くの沈澱反応を示さずペプチド様のものと考えられるが,この構成アミノ酸はグルタミン酸,アスパラギン酸,チロシン,アルギニン,アラニン,スレオニレ,シスチン,セリン,バリン?であると推定した.又構成糖はアラビノース,ガラクトース,フラクトースであり,不完全分解でアラビノースとガラクトースからなるオリゴ糖とフラクトースとに分かれる.

Journal

  • Nippon Nōgeikagaku Kaishi

    Nippon Nōgeikagaku Kaishi 35 (1), 57-61, 1961

    Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry

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