イソバイド服薬改善テストの結果報告

  • 久保 和彦
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 佐藤 方宣
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 小宗 静男
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野

書誌事項

タイトル別名
  • Adding isosorbide to some beverages may improve the drug compliance

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説明

メニエール病治療薬であるイソソルビドは、苦く特有な味であるために、服用に困難を極める弱点がある。これまで多様な方法が試みられたが、良好な服用法は確立されていない。その服用感を改善するため、健常人 33 名にイソソルビド+ある種の溶液の組み合わせ ( 1 : 1 混合) を 6 種類試飲してもらい、服用しやすさを 5 段階評価で検討した。原液の味に関しては苦味の評点が高かった。服用感については、原液の平均評点が 3.18 だったのに対し、オレンジジュースは 4.12、リンゴ酢は 3.12、炭酸水は 3.30、コカ・コーラTM は 3.76、ポカリスエットTMは 3.61、緑茶は 2.82 と、オレンジジュース、コカ・コーラTM、ポカリスエットTMは有意に服用しやすさを改善したが、緑茶は逆の傾向が見られた。患者がイソソルビドの服用しにくさを訴えた場合は、オレンジジュースかコカ・コーラTM、ポカリスエットTMで倍量希釈することで服薬コンプライアンスを上げられる。

収録刊行物

  • 耳鼻と臨床

    耳鼻と臨床 59 (3), 122-127, 2013-05-20

    耳鼻と臨床会

被引用文献 (1)*注記

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