水素発酵微生物群の集積と菌相解析

  • 黄 笑宇
    東京農業大学大学院農学研究科醸造学専攻
  • 松本 明子
    東京農業大学応用生物科学部醸造科学科
  • 大西 章博
    東京農業大学応用生物科学部醸造科学科
  • 坂本 勝
    三機工業 (株) 環境システム事業部エンジニアリング部
  • 藤本 尚志
    東京農業大学応用生物科学部醸造科学科
  • 鈴木 昌治
    東京農業大学応用生物科学部醸造科学科

書誌事項

タイトル別名
  • Enrichment Culture of Hydrogen Fermentation Microorganisms and Analysis of Microbial Communities
  • スイソ ハッコウ ビセイブツグン ノ シュウセキ ト キンソウ カイセキ

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抄録

本研究では, 生ごみを発酵基質として安定的に水素を生産する微生物群の探索を試みた. 下水汚泥コンポスト中の微生物群を用いることで, 安定した生ごみの水素発酵が可能であることが確認された. 集積培養過程の微生物相をFISH法とPCR-DGGE法により解析した結果, Clostridium 属の菌種が水素発酵の主役を担っているものと考えられた. また, この他にBacillus 属グループの菌種の存在が確認された. Bacillus 属グループの菌種は生ごみの水素発酵過程においてClostridium 属の水素発酵能の安定化に寄与するものと考えられた. また, 集積した微生物群を用い, pH6.0に制御して生ごみの水素発酵を行った場合の水素収率は2.03mol-H2/mol-hexoseであった. 下水汚泥コンポスト中の複合微生物群は生ごみを基質とした水素発酵システムの植種微生物源として有効であるものと考えられた.

収録刊行物

  • 環境技術

    環境技術 36 (7), 501-508, 2007

    環境技術学会

参考文献 (21)*注記

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