塩素イオン、硫酸イオンの選択吸着性に対する交換基濃度の影響

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タイトル別名
  • Effect of Radical Concentration in Membrane upon Selective Adsorption between Chloride Ion and Sulfate Ion

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説明

イオン交膜中の交換基濃度が, SO2-4, Cl-の共存する溶液中での両イオンの選択吸着性に与える影響を調べるために, 2-ビニルー5-エチルピリジンとスチレン, ジビニルベンゼンの種々の割合の共重合膜を用い, pH中性域における膜特性および選択係数KSO4Clの測定をおこなつた.<BR>1. イオン交換膜としての実用範囲はVP含有率30~60%であつた. 20%以下では膜の比抵抗が急に増大して, 電気透析用膜としての使用はほとんど不可能であり, 60%以上では強度の点で使用できなかつた.<BR>2. ヨウ化メチルによるピリジル基の4級化の速度は遅く, 中でもVP含有率の低いものはこの傾向が強い.<BR>3. VP低含有率 (30%) で, 塩基度の低い (29~39%) 膜は硫酸ナトリウム単独溶液中においても, pH中性域ではSO2-4の吸着性をほとんど示さず, したがつて, KSO4Clも0に近い.<BR>4. SO2-4非吸着性の原因については, VP低含有率で塩基度の小さい膜は, ビニルピリジニウム基の間に活性の弱いピリジル基が介在して, 疎交換基効果を増しているものと思われる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679573743232
  • NII論文ID
    130004137178
  • DOI
    10.11457/swsj1950.18.4_193
  • ISSN
    21870322
    03695646
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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