関東ロームの表面処理について

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  • Surface Stabilization of Kanto Loam
  • カントウ ローム ノ ヒョウメン ショリ ニ ツイテ

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抄録

関東ロームに塩酸, 硝酸, 硫酸などの鉱酸の濃度と食塩の添加量を種々変えて混合し成型した試料につき一軸圧縮強度, 厚耗度, 沸化度, 透水度を測定し, 酸を加えず食塩を添加しただけの試料と比較した.<BR>1) 一軸圧縮強度は3.7%硝酸を添加した試料と1.8%塩酸を添加した試料が良しこの場合, 食塩を0.5-1.5%添加することにより強度の上昇に顕著な効果をあげた. これにより鉱酸を添加せず食塩だけの試料の2倍以上の一軸圧縮強度の増加が認められた.<BR>3) 摩耗度は3.5%塩酸または1.8%塩酸と食塩を添加した試料が, また沸化度は3.5%塩酸と食塩を添加した試料がそれぞれ最も優れ, 酸を加えず食塩だけの試料に対し厚耗度は始以下に減少し, 沸化度は20-30倍の耐水強度が得られた.<BR>3) 透水度は同じく1.8%塩酸を添加した試料が良く食塩を添加した試料の約1/2で特に艮好であった.<BR>4) 以上を総括すると1.8%塩酸と食塩を0.5%併用混合して成型した試料により最も望ましい結果が得られた.<BR>なおまた一軸圧縮強度だけでは不備な点があるので将来C. B. R. 試験を行うこと, および腐蝕の問題, 植生との関係などについて検討する必要があると考えられる.

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