東京都における夏季のPM<SUB>2.5</SUB>及び水溶性有機炭素とオキシダント濃度との関係

  • 上野 広行
    財団法人東京都環境整備公社東京都環境科学研究所 早稲田大学理工学術院創造理工学研究科
  • 秋山 薫
    財団法人東京都環境整備公社東京都環境科学研究所
  • 石井 康一郎
    財団法人東京都環境整備公社東京都環境科学研究所
  • 三好 猛雄
    財団法人東京都環境整備公社東京都環境科学研究所
  • 横田 久司
    財団法人東京都環境整備公社東京都環境科学研究所
  • 名古屋 俊士
    早稲田大学理工学術院創造理工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between PM<SUB>2.5</SUB>, water-soluble organic carbon and oxidants in Tokyo during the summer
  • 東京都における夏季のPM2.5及び水溶性有機炭素とオキシダント濃度との関係
  • トウキョウト ニ オケル カキ ノ PM2 5 オヨビ スイヨウセイ ユウキ タンソ ト オキシダント ノウド ト ノ カンケイ

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抄録

東京都内4地点においてPM2.5の連続測定を行うとともに、そのテープろ紙を用いて夏季のSO42-,WSOC等の水溶性成分の濃度変化を調べた。また、ローボリュームエアサンプラーによるPM2.5の測定及び成分分析を行い、連続測定機の測定値を確認するとともに、OC中のWSOCの割合を求めた。夏季のPM2.5濃度は、OX高濃度日が続くと右肩上がりに増加する傾向にあった。PM2.5中の主成分であるSO42-とWSOC濃度はOX濃度とともに高くなる傾向にあったが、WSOCについてはOX濃度が高く光化学反応の進行が進んだ地点において濃度が高くなる傾向がSO42-よりも明確に認められた。すなわち、東京都内においても有機物の酸化による二次生成が起こっており、今回解析した事例ではその量はPM2.5の10%程度に及ぶと考えられた。WSOCとバイオマス燃焼の指標とされるK+の相関関係は冬季には都心においても高かったが、夏季には明確な関係は認められず、VOC等の二次生成であることを示唆していた。

収録刊行物

  • 大気環境学会誌

    大気環境学会誌 46 (2), 124-130, 2011

    公益社団法人 大気環境学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (30)*注記

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