AutoCADを用いた図学教材の開発と双方向教育

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説明

これまで本学工学部での図学教育について種々新しい教育法を検討してきたが、昨年度より文系のメディア情報文化学科が設立された。そこでは授業時間数が限られていて、また理系の基礎知識がないいわゆる初心者が対象であり、学習に興味をもたせ、その実を上げさせるためには様々な工夫が必要になってきた。本論文では、主として本学で試みたCADを用いた新しい図学の教育方法を述べる。内容は以下の通りである。 (1) 学生に興味をもたせるため、作図のツールとしてCADを採用。コンピュータの画面上で作図をさせるよにした。 (2) 演習の実を上げるため、コンピュータネットワークを利用し、双方向型の教育を行った。 (3) 文系の学生が図学の導入部分に自然に入っていけるよう、正投影、副投影の必要性について体系だった説明法を考えた。 (4) 新しい説明法を定着させるため、3面図用の方眼紙、等測図用の斜眼紙等の解答凧紙を学生のディスプレイ上に送り込んだ。 (5) 立体模型を作成させ、立体と3面図との対応、特に副投影図の空間的な対応関係を身につけさせるようにした。以上の結果、作業時間の短縮、学生の興味、理解度の向上等が得られた。なおCADで作成した本教材をCADを用いない従来の授業のツールとして用いたところ同様の時間の短縮、学生の興味、理解度が高まり、本教育法が極めて有効であることが確認された。

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 36 (Supplement), 113-118, 2002

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679612219520
  • NII論文ID
    130001819425
  • DOI
    10.5989/jsgs.36.supplement_113
  • ISSN
    18846106
    03875512
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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