玉虫厨子装画について

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公開日
2000
DOI
  • 10.5989/jsgs.34.supplement_103
公開者
JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

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説明

法隆寺に伝わる玉虫厨子は, 飛鳥時代の美術を代表する貴重な名品である。全体は完成度の高い工芸作品と見ることができる。透し彫の金具の下に玉虫の羽根がおかれていたことがこの厨子の呼称の由来であり, その精緻な装飾技法は, 現在われわれの眼にもこの上なく新鮮にうつる。だがこの厨子は単なる工芸品ではなく, その域を越えて往時の仏寺建築の忠実な写しとしても巧みに造られているし, また厨子の外側の八つの面に描かれた装画は, わが国最古の仏画として高く評価されている。以上のようにこの厨子は, 工芸, 建築, 絵画の要素を一つに結集した, 総合的な美術作品であるといえる。ここではそれらのうちの装画についてみていくのであるが, それらは基本的には古代中国の絵画の構想, 構成技法などを受けているものでありながら, それらとは異質な典雅な趣が感じられる。そこにこそ日本美術の特質をみることができる。これらの装画のうち, とくに須弥座左右両側面に描かれたものは, わが国では他に例をみない釈迦前生の説話を描いた本生図であって, 他の画面がすべて左右対称であるのに対して, 自由な動的な構成となっており, 物語の推移を同一画面の中に同存化してあらわしたきわめて興味深い装画である。本稿はそれらの画面の構成を図形的に探り, 1300年以上も昔のアノニムの画家の創意を具体的にみていこうとする試論である。

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 34 (Supplement), 103-108, 2000

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679612469888
  • NII論文ID
    130001819592
  • DOI
    10.5989/jsgs.34.supplement_103
  • ISSN
    18846106
    03875512
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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