スマートデバイスとインターネットを用いた医療過疎地域での脳卒中支援システムの導入

  • 影治 照喜
    徳島大学病院地域脳神経外科診療部
  • 岡 博文
    徳島大学病院地域脳神経外科診療部
  • 永廣 信治
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部脳神経外科学
  • 里見 淳一郎
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部脳神経外科学
  • 溝渕 佳史
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部脳神経外科学
  • 谷 憲治
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合診療医学分野
  • 坂東 弘康
    徳島県立海部病院内科・総合診療科
  • 小幡 史明
    徳島県立海部病院内科・総合診療科
  • 三橋 乃梨子
    徳島県立海部病院内科・総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • Introduction of a telemedicine support system that uses a smartphone and the internet to treat patients with acute stroke in medically under-served areas

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抄録

要旨:徳島県南部の海部地域では2008 年以降,医師不足から医療崩壊が進行して急性期脳卒中診療ができない状況となり県内での医療格差が顕著になってきた.この解消の目的でスマートデバイスとインターネットによる徳島県立海部病院遠隔診療支援システム(k-support)を2013 年2 月に導入した.本システムはCT やMRI などの画像情報や患者情報を海部病院常勤医師やサポートする医師,さらには三次救急病院のスマートデバイスにリアルタイムに提供する.導入後,2014 年1 月19日までの11 カ月間で救急患者126 例において本システムを使用し,急性期脳卒中患者は47 例(37%)で,4 例の急性期脳梗塞に対してrt-PA 静注療法を施行した.本システムのような,基幹病院脳卒中専門医と医療過疎地の医師を繋ぐ遠隔診療支援システムは過疎地域の急性期脳卒中診療に対して有用である.

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 37 (2), 89-95, 2015

    一般社団法人 日本脳卒中学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (9)*注記

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